住宅ローンの金利が史上最低水準となっている現在、一刻も早く住宅ローンの借り換えをしたいと思われている方も多いでしょう。
一方で借り換えしたことを後悔する人もいます。どうしてなのでしょうか?失敗パターンから学んで、後悔のない借り換えを行いましょう。
住宅ローン借り換えの失敗事例
<ケース1> 諸費用を含めた総返済額が増えてしまった
住宅ローンの借り換え時には事務手数料などの諸費用が発生します。諸費用は金融機関によって異なりますが、ローン残高のおよそ1~2%程度です。
借り換えによる金利低下で住宅ローンの支払いが60万円下がったとしても、諸費用が70万円かかってしまったら借り換えは失敗です。
そんな失敗は自分はしないと思うかも知れませんが、諸費用は取扱手数料、保証料、団体信用生命保険、司法書士報酬など多岐にわたり、うっかりしてしまうことも考えられます。
<ケース2> 毎月返済額が上がって生活が苦しくなった
借り換えを機に返済期間を短縮して総返済額を圧縮しようと考える人は少なくありません。固定金利を選択する場合、返済期間が短いほうが金利が低いからです。
借り換えで金利が下がっても、あまり大幅に返済期間を短縮すると借り換え前よりも毎月返済額が上がってしまうことがあります。
支払利息削減のことばかりに気を取られて、現在の家計状況を省みないローン返済計画を立ててしまうことは好ましくありません。
返済期間を短くする場合には「借り換え後の返済額が現在と同程度になる返済期間」を設定して借り換えることが1つの目安です。
月返済額は現状程度にし「余裕がある月は繰り上げ返済をする」ことで支払利息の削減を行っていくのがよいでしょう。
<ケース3> 変動金利を選択して将来が不安
固定金利が史上最低水準とはいえ、それよりも更に低い変動金利は確かに魅力的です。変動金利にすれば当面の毎月返済額は大幅に下がり家計は楽になります。
しかし住宅ローン返済は通常、長期に及ぶものです。変動金利を選択して完済まで金利上昇ばかりを懸念しているのは精神的に苦しいものです。原則、固定金利にすることをお勧めします。
住宅ローンの借り換えで失敗しないための3つのコツ
- 支払金利削減効果が借り換え時に発生する諸経費を上回るかを確認すること
- 借り換えを機に返済期間を短縮する場合は毎月返済額が現状を上回らないようにすること
- 原則、固定金利を選択すること