投資信託の正しい利回りの計算の仕方 | 見かけの分配金利回りに惑わされてはいけない

利回り

投資信託の分配金利回りは「分配金÷基準価額」ではありません。この計算式では実質利回りと大きく乖離してしまう可能性があります。正しい投資信託の利回りはどのように計算すればよいのでしょうか?


投資信託の利回りの計算の仕方はわかるかな?

簡単です!「分配金÷基準価額」です。

残念ながら不正解です。どうして不正解なのか、具体例でみてみましょう。

どうして投資信託の利回りは「分配金÷基準価額」ではだめなのか?

仮に1年前の基準価額が10,000円、年間の分配金が2,000円、現在の基準価額が6,000円の投資信託があったとします。

1年前基準価額 10,000円
年間分配金 2,000円
基準価額 7,000円

もし分配金利回りを「分配金÷1年前基準価額」で計算すると、「2,000円÷10,000円=20.0%」ということになります。

しかし1年前の基準価額10,000円で投資し、分配金2,000円を受け取り、現在の投資信託の時価(基準価額)が7,000円だとすると利回り20.0%というのは違和感がありませんか?

利回りの計算には、基準価額の増減を加味する必要があります。正しい利回りは「(分配金±基準価額増減)÷1年前基準価額」です。

これをもとに実質利回りを計算すると「(2,000+7,000-10,000)÷10,000=-10.0%」となります。見かけ上はプラス20%もあるように見える分配金利回りが、正しく計算すると実際はマイナス10%になるのです。

投資信託は分配金を出すとその分の基準価額が下がります。ですから実質利回りを計算するためには基準価額の増減を加味する必要があるのです。

投資信託は利益が出ていなくても分配金が出ることがあります。見た目の分配金利回りに惑わされることなく、実質利回りを見定めるようにしましょう。

投資信託の分配金とは? | 毎月分配型投資信託を選ぶべきではない理由とは?

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