親子上場解消が年々進んでいます。解消が進んでいる理由は親子上場が投資家利益に反する側面があり批判を受けているためです。
親子上場がどうして投資家利益に反するかという理由についてはここでは本筋ではないので割愛しますが、親子上場解消は投資家にとって株価2倍、3倍も夢ではないオイシイ案件であることは間違いなく、ぜひ注目しておきたいところです。
なぜ親子上場解消が投資家にとってオイシイのか?
親子上場解消とは、親子関係(持ち株比率50%超)にある親会社が子会社の株式を100%まで取得して子会社の上場を廃止することです。※持株比率を下げて親子関係を下げる方法は割愛します。
通常、上場会社同士の親子関係の場合、持ち株比率は50%を少し超す程度です。
親子上場を解消するためにはたくさんの株を買い集めなくてはなりません(TOBという方法を使って買い集めることが多いです)。
買い集めることによって株価は急上昇します。もし事前に親子上場解消される会社がわかっていれば大きく儲けることができます。株価2倍になることも珍しくありません。
親子上場解消狙いのチャンスはたくさんある
日本は世界と比べて類を見ないほど親子上場の数が多いと言われています。2020年1月現在、300社近くあります。
一方、親子上場解消の話題は年々活発になっています。事実、2019年も10社以上の企業の上場廃止がありました。
2020年以降も親子上場解消の動きは続くと考えられます。
どの親子上場銘柄を狙うか
チャンスがたくさんある一方で、たくさんあり過ぎてどの企業に投資すればよいかわからないという課題があります。
狙い目を絞るため親会社の立場になって考えてみましょう。
時価総額の大きい会社は避ける
子会社の時価総額が大きい場合、完全子会社化するのに多額の資金が必要です。親会社にとって動きにくいでしょう。
シナジーの少ない会社は避ける
親会社と子会社が全然違う業種の場合、親子間で利益相反することが少なく、廃止議論になりにくいでしょう。
親会社の業績が悪いところは避ける
親会社の業績が悪いと子会社を買収するというリスクが取りづらくなります。また業績が悪いと買収資金を賄えない場合もあるでしょう。
投資先候補を考えてみる
裏を返せば時価総額が低く事業関連度の高い企業を狙うということが投資方針になりそうです。
親子上場銘柄は旬の話題の一つなので、この会社は親会社に完全子会社化されるかもしれないという思惑だけで株価が上昇することがあります。
300社近くある親子上場銘柄の中からアタリを見つけるのはなかなか大変ですが、うまく行けば大化けするチャンスがありますので、ぜひお宝銘柄探しをしてみましょう。