住宅ローンの取扱いは金融機関にとって大きな利益の源泉です。そのため各金融機関は争って魅力的な住宅ローンを提供し顧客を獲得しようとしています。住宅ローン利用者にとっては有利な環境です。
借り換え用の住宅ローンにおいても様々な商品が金融機関から出されています。その中で自分にぴったりの借り換えローンはどのように見つけ出せばいいのでしょうか。比較すべきポイントを5つ紹介します。
1.金利タイプ
基本の金利タイプは固定金利と変動金利の2種類です。最近ではそれを合わせたミックスタイプというのも登場しています。
原則としては固定金利で考えるのがよいでしょう。変動金利の安さだけに目を奪われて借り換えをするのは危険です。特に現在は固定金利30年でも1%台の超低金利時代ですので、わざわざリスクのある変動金利を選択するのはお勧めできません。
どうしても変動金利タイプにしたいという場合は、金利上昇のリスクに備えて変動金利から固定金利への変更手続きのしやすさを確認しておきましょう。金利タイプの変更に「どのくらいの手数料がかかるのか」「どのくらいの時間が必要なのか」を調べておきましょう。
2.繰り上げ返済のしやすさ
繰り上げ返済のしやすさは住宅ローン借り換え時の最重要ポイントです。繰り上げ返済をしようという意思はあっても、繰り上げ返済がしにくいと実際はなかなか繰り上げ返済が進みません。
繰り上げ返済がしにくい例として、「10万円以上の単位でないと繰り上げ返済できない」「繰り上げ返済するためには事前に銀行に電話をする必要がある」「繰り上げ返済するのに手数料が発生する」などがあります。
繰り上げ返済のしやすさは次の5点をチェックします。
- インターネットで手続きできるか?
- 繰り上げ返済手数料は無料か?
- 小額から繰り上げ返済できるか?
- 即日返済できるか?
- 期間短縮型か返済額軽減型かを選択できるか?
3.手数料や諸費用
借り換え時にかかる手数料や諸費用の初期費用はおよそローン残額の1%~3%が相場です。初期費用があまり高いと借り換えによる利息削減効果が薄れてしまいます。初期費用をしっかり計算しましょう。
一般的に次のような手数料・諸費用が発生します。
- 保証料
- 団体信用保険料
- 火災保険料
- 融資事務手数料
- 登記費用
大事なのは上記の項目をトータルで計算することです。保証料が無料の銀行でも融資事務手数料が高い場合があります。一つの項目だけで判断してはいけません。
4.疾病保証の内容もチェック
住宅ローンに付帯する「団体信用生命保険(団信)」はローンの債務者が死亡・高度障害となった場合にローンが全額弁済されるというものです。さらに近年、月額1,000円前後のプラスで「医療系団信」「介護系団信」に入れる住宅ローン商品があります。
5.それ以外のサービスにも注目
住宅ローンは少なく見積もっても3万種以上と戦国時代です。借り換えを優遇する金融機関の戦争も激化しており、差別化を図るために様々なサービスが展開されています。
住信SBIネット銀行などのATM手数料24時間無料のサービスや、新生銀行の家事代行サービスなどはその一例です。各金融機関が提供している個性的なサービスにも目を配りたいですね。