本音で徹底分析!全てがわかるイオン銀行の住宅ローンのメリット・デメリット・口コミは?

イオン銀行住宅ローンは但し書き条件が多く、少し分かりにくい点があります。「こんなつもりはなかったのに・・・」と後悔しないよう、付帯条件に注意しましょう。

 

金利の特徴

イオン銀行の住宅ローンで最も気をつけるべき点は金利です。

例えば、表面上の変動金利は業界最低水準なのですが、その条件で借りるためには特定の条件が必要になります。

「思わぬ高い金利で借り入れることになってしまった」とならないよう、次の重要ポイントに気をつけて下さい。

プランは2種類

イオン銀行住宅ローンの金利プランは次の2つです。

1. 金利プラン
2. 当初10年固定特別金利プラン

プラン名称からはわかりづらいのですが、「1.金利プラン」は超低金利の変動金利を売りとしたプラン、「2.当初10年固定特別金利プラン」は10年という限定した期間において、お値打ちの低金利を提供するものです。

 

金利プラン(変動金利プラン)の特徴

金利プランの落とし穴

前述の通り、「金利プラン」は変動金利を目玉としています。

2年、3年、5年、7年、10年の固定金利特約もあるのですが、魅力ある金利とは言い難いと思います。特に10年固定は「当初10年固定特別金利プラン」が別に用意されていますので、わざわざ金利プランの10年固定を選ぶ人はいないでしょう。
※(2015年12月現在、金利プラン10年固定1.3% 当初10年固定特別金利プラン1.1%)

さて、その変動金利はなんと、0.57%です(2015年12月)。住信SBIネット銀行の0.588%よりも低い水準です。しばらく低金利は続くと考えている方には、イオン銀行の超低金利の変動金利は大きな魅力です。

ただし、この好条件で借りるためには、ローン取扱手数料において初期費用の高い定率型(借入れ金額の2.16%(税込))を選択する必要があります。初期費用の安い定額型(108,000円(税込))を選択した場合、金利が年0.2%高くなります。

ローン取扱手数料を定額型にした場合、変動金利は0.57+0.2=0.77%となり、住信SBIネット銀行よりも高くなります。

多くの住宅ローン比較サイトでこの点に触れておらず、住宅ローンの比較検討をされている方に、正しい情報が伝わっていないと感じます。

 

金利プランの重要条件まとめ

  • ローン取扱手数料で定額型を選択すると金利が+0.2%上乗せ
  • 8疾病保障付住宅ローンだと金利が+0.3%上乗せ
  • 2年、3年、5年、7年、10の固定金利特約も選択できる
  • 125%ルールの適用はない
 

金利プランに向く人

借入金額が大きくない方は、イオン銀行住宅ローンの金利プランを検討する価値があるでしょう。ローン取扱手数料において定率型を選択しても、初期費用がそれほど高くならず、超低金利の変動金利のメリットを享受できるからです。

ただし、借入金額が大きくなくても借入期間が長期になる場合は注意が必要です。金利プランは基本的に変動金利が主眼となっているため、借入期間が長期になると、将来の変動リスクが大きくなります。

固定金利も用意されていますが、10年を超える長期がないことと、金利そのものが他金融機関と較べて魅力があるとは言い難く、固定金利を視野に入れている方は別の金融機関を選択したほうがよいでしょう。

固定金利特約(2015年12月現在)
・2年: 0.750%
・3年: 0.900%
・5年: 1.500%
・7年: 1.100%
・10年: 1.300%
※ローン取扱手数料で固定型を選択した場合は、上記に金利を0.2%上乗せ
 

当初10年固定特別金利プランの特徴

メリットが感じられない当初10年固定特別金利プラン

金利が10年固定金利のみという珍しいタイプのプランです。選択肢が1つしかない代わりに、低金利を提示しています。

2015年12月現在 1.1%

確かに低金利なのですが、他行と較べて特段低金利というわけではありません。それに加え、金利プランと同様、ローン取扱手数料で定額型を選択すると金利が+0.2%上乗せになります。そうなると決して魅力のある選択肢とは言い難くなります。

また、返済期間が10年以上でその期間を全て固定金利にしたい(将来の金利変動リスクをなくしたい)という方には向かないプランです。

厳しいようですが、あえてこのプランを選択するメリットはないと言えるでしょう。

当初10年固定特別金利プランの重要条件まとめ

  • ローン取扱手数料で定額型を選択すると金利が+0.2%上乗せ
  • 8疾病保障付住宅ローンだと金利が+0.3%上乗せ
  • 10年固定期間終了後は、店頭表示利率から最大年1.80%
 

申し込み条件の特徴

イオン銀行の住宅ローンは、勤続年数が短い人や契約社員でも申し込み可能で、敷居が低いと言えるでしょう。他の住宅ローンで審査が通らなかった場合でも、イオン銀行住宅ローンに申し込む価値はあります。

主な申し込み可能条件

  • 契約社員・派遣社員でも申し込み可能(ただし、健康保険・厚生年金保険の被保険者であり、雇用保険への加入が確認できること)
  • アルバイト・パート・年金収入のみの方・無職の場合は申し込み不可
  • 個人事業主・会社経営者の方は、正式申込日時点で事業開始後3年を経過
  • 勤続6ヵ月あれば申込可能
  • 申込時・借入時の年齢が満20歳以上満71歳未満で、最終ご返済時の年齢が満80歳未満の方
  • 8疾病団信を選択する場合は、申込時・借入時の年齢が満20歳以上満50歳未満で、最終ご返済時の年齢が満80歳未満の方
 

諸費用の特徴

ローン取扱手数料

金利のところで述べたように、ローン取扱手数料は2種類あります。

1.定額型: 108,000円(税込)※借入れ利率が年0.2%上乗せ
2.定率型: 借入金額の2.16%(税込)[最低取扱手数料216,000円(税込)]

初期費用は定額型のほうが安いのですが、定額型にすると借入金利が0.2%高くなりますので注意が必要です。

 

保証料

イオン銀行住宅ローンは保証料が無料です。

金融機関によっては、借入金額の2%程度の保証料を取るところもありますので、保証料無料は大きなメリットです。

住宅ローンの保証料に関する記事です。「保証料を0円にする方法」「保証料をローンに組み込むのと金利上乗せをするのはどっちが得なのか」など興味深い話...
 

団体信用生命保険料

イオン銀行住宅ローンは団体信用生命保険が無料です。

ただし、8疾病保障付住宅ローンを利用する場合は、通常より金利が年0.3%高くなりますので注意しましょう。

 

繰り上げ返済の特徴

返済方法

返済方法は、期間短縮型と返済額軽減型の2種類があります。最低繰上返済額は、期間短縮型が「月単位の返済元金」、返済額軽減型が「1万円以上」と制限があります。

 

手続き方法

インターネットから可能です。また、返済日は翌営業日から可能なので、思い立った時にスピーディーに繰り上げ返済が可能です。

 

繰上返済手数料

一部繰上返済手数料は無料です。全額繰上返済手数料は54,000円(税込)ですが、全額繰上返済せずに、1回分の定期約定返済を残して一部繰上返済を行うことで、実質的に繰上返済手数料は無料と言えます。

 

その他のメリット・デメリット

メリット

イオンでのお買い物が毎日5%オフ

近くにイオンの店舗がある場合は、お買い物が毎日5%オフになる特典は大きな魅力になることと思います。

 

デメリット

契約までに必要な手続きが多い

イオン銀行で住宅ローンを利用するためには、住宅ローン契約前までに「イオンカードセレクト」の申し込みと「イオン銀行ダイレクト」に登録がマスト。さらに、「イオン銀行口座を給与振込口座に指定」、「公共料金の口座振替契約」、「WAONオートチャージの設定、カードローンBIG」のいずれかの申し込みも必要です。

 

イオン銀行住宅ローンに向く人・向かない人

向く人

・勤続年数が短い、契約社員であるなどの理由で他の金融機関の審査が通らなかった方
・借入金額が比較的少ない、借入期間が短いなどで変動金利を選択したい方

向くかない方

・借入期間が長く、固定金利を選択したい方

 この記事へのコメント

  1. こまこま より:

    以前申込直前まで話が進んだのですが、担当が突然「扶養家族は1人につき提出した所得金額から50万円マイナスする計算になる」と言い出し申込を中断されました。私の場合、妻と子供合わせて4人の計マイナス200万円になってしまい、所得金額からそれを引かれると審査対象外だと言われました。
    私の年収が低いのは百も承知ですが、なぜ最初に確認しなかったのか今でも不思議です。体良く追い出されたってことなんですかね。

    • All-in-one 編集部 より:

      コメントありがとうございます。それはひどい話ですね。扶養家族の人数によって所得金額を機械的に差し引くというのは不誠実に感じます。通常は扶養家族の人数が審査に決定的な材料になることはないと思います。誠実な銀行が見つかるとよいですね。

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